シューベルト「若い尼」、その他の雑感

  • 2016.12.26 Monday
  • 18:30

こんばんは。めたるすらいむ

 

今日の記事は、Twitterで呟いたことのまとめ的な内容です。

 

楽曲紹介。シューベルト作曲「若い尼」という歌曲についてです。

 

プラス、即興的な雑感あれこれ。

 

(Twitterやってます。お気軽にFollow me!)

https://twitter.com/shimpei_yama8

 

 

 

 

さて、私がシューベルト歌曲で最も感動したのは、「若い尼」という曲です。

 

主人公の心情吐露・魂の遍歴が泣けるし、その詩に作曲したシューベルトのインスピレーションが、神懸かり的に見事!

 

色々と生きにくかった(笑)高校生頃に聞いて号泣し、私も一生音楽やろうと思った曲です。

 

もしよろしければ、歌詞対訳を見ながら聞いてみて下さい。

 

 

 

「若い尼」歌詞対訳、こちらからご覧になれます。

http://www.damo-net.com/uebersetzung/schubert/d828.htm

 

 

 

 

詩の心情・情景を、音楽が完璧に具現化していて見事!

 

(例えば鐘が鳴るシーンでは、ピアノ伴奏が、まさに恍惚として鐘が鳴り響いて聞こえる、とか)。

 

曲の開始は、嵐が吹き荒れる絶望的な状況・心境だが、

 

しかし後半、身も心も昇華されていくような内容に、心情的にも音楽的にも、私は大いに共感・感動したものです。

 

 

詩も感動的ですが、むしろ音楽的な内容や雰囲気に、身も心もどうにかなりそうなほど共感し、高校生頃、毎日聞いてました。

 

この歌曲や、あとシューベルト「即興曲」1曲目とか5曲目とか、(D899-1とD935-1)、図々しくも、私の心がそのまんま音楽になっていると感じ、救われたようにさえ感じた。

 

 

ちなみにクラシックの歌曲は、まず詩があって、あとで曲が付けられるのが普通です。(ポップス・ロックは逆)。

 

なのに、この完成度!

 

奇跡的な作曲能力としか言えない。

 

一つ一つのメロディー、一つ一つのコード進行が、ただ単に素晴らしいだけでなく、詩の情景・心情・世界観と見事に一体化していると思います。

 

 

…ところで、こうやってクラシック作品を語ると、山下は真面目だとか、勉強になりますとか言われたりもしますが、

 

私にとって音楽は、そんなお行儀の良い綺麗なものじゃあないです。良くも悪くも。

 

この「若い尼」も、客観的に褒めているのではなく、まるで私自身のことを歌っていると錯覚するほど、主観的に同化しています。

 

 

アニソンでもアイドルでも、ポップスでもロックでも、メタルでもクラシックでも、(その他何でも)、

 

私にとって、惹かれる曲は、理屈抜きでカッコイイ・官能的だと感じる曲ばかりだし、救われたようにさえ感じる時も多いし、まるで自分自身の心そのもののように同化してしまうし、

 

もっと言えば、自分や世界を全部ぶっ壊してくれるような感触もある。

 

(整った綺麗なだけの作品・健全でポジティブなだけの作品には、あまり惹かれないし、共感することも少ないかも)。

 

 

とは言え、かようなことを言いつつ…、

 

日常での人間関係は、私は、ごく普通に礼儀正しくいたいなーと思うのだが。

 

アートやエンタメから感じる官能とか、無心・無我っぽい感覚とか、救われるような感覚とか、自己と作品の同化とか、自分なりのこだわりとか、価値観や自己の崩壊・破壊とか…、

 

全て個人的なものであって、人様に理解・共感を強要するものでもなし。

 

(というか、私は基本コミュ障気味なので、ごく普通に楽しく礼儀正しく人と接することが出来れば、それだけで御の字まである!)

 

 

もちろん「自分の想いや考えは一切話しません」なんてことはなくて、縁あって誰かと音楽談義をするような時間に恵まれれば楽しいし、自分なりの感じ方・考え方を話しますが、

 

でも、お互いの意見・感想・感じ方は、無理してまでお互い理解させようとか、共感させようとか、絶対に分かりあおうとか、思いすぎることもないと思ってます。

 

 

そもそも、お互いがどう感じているかということは、言葉というツールが不完全である以上、完璧に誤解なく理解することは不可能でしょうし、

 

相手の性格・相手の内面・相手の感じていること等も、あまり完璧には分かったつもりになれない。

 

 

※もちろん言葉だけではなく、音楽も絵画も不完全な表現ツールだと思うし、

 

笑顔・握手・会釈などの表情や動作も、本心からオープンにやっていても、時には「作り笑い」「嘘くさい」と誤解されたりもする。

 

 

…要は、完璧に誤解なく気持ちを伝える表現ツールはこの世に無いと思うので、その都度その都度、心を込めて表現しようとするくらいしか出来ないと思う。

 

そして、もし誤解されてしまった場合も、そんなに気にすることもなく。

 

人間というものは、自分の解釈・自分の見方・バイアス的な色眼鏡でしか物事を見れない存在だと思うので、(もちろん私も)

 

音楽であれ、言動であれ、表情であれ、どう正直に表現しても、誤解されたり誤読されたりすることも、仕方ない気がします。

 

 

もっと言えば、自分が理解されること・共感されることを、あまり期待すべきでもないし、第一目的にすべきでもないと思う。

 

いちばん大事なのは、自分が理解されるかどうかではなく、

 

自分なりに思い付いた言葉や音楽や表情・行動を、正直に表現することだと思っている。

 

でないと、発言や行動の動機が、他者の評価・好評・同意を得るためになってしまいがちだと思うので。

 

…以前にも、似たようなことを書いた記憶もあるが。

 

 

社会性や相互理解も大事だろうけど、あまりにも、他者や世間に合わさせようと仕向けすぎるのではなく。

 

皆それぞれ、「自分」という存在も、ちゃんと大切にしても良い雰囲気作りが、私は好ましいですね。

 

(誰かと意見・感じ方・考え方が異なることが、イコール、その人と「仲が悪い」ことだとは思えないし、誰かに異論・反論を言うことも、イコール、その人を全否定しているとか、その人をディスってるとか、その人への愛が無いとか、そういうふうにも思えない。…逆に言えば、「仲が良い」ということは、必ず100パーセントお互いの意見・感性・性格・価値観が同じでもないはず)。

 

 

話が二転三転とそれましたが、本日はそんなところです。

 

 

 

 

 

P.S.

 

当ブログで、以前、シューベルトのピアノ曲を中心に記事を書きました。

 

コチラです。

 

かなり力を入れて書いた記事です、

 

もしよろしければ、あわせて読んでみて下さいませ。

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    近況

    • 2016.12.14 Wednesday
    • 00:32

    こんばんは、クリボー

     

    本日、二度目のブログ更新です。m(_ _)m

     

     

    さて最近、深田恭子さんとマツコ・デラックスさんが姉妹のCMが、妙に気になります。

     

    そのCM、こちらのサイトで見れます。

     

     

    特に「キッチン篇」と「うなぎ篇」が好きです、

     

    見ていると、けっこう泣けそうになる。

     

    おどおどした気弱な姉と、そんな姉の幸せを願う妹。

     

    どちらの気持ちにも、妙に感情移入してしまう。

     

     

     

     

     

     

    さて話は変わり、久々にカレー情報。

     

    先日、立川をブラブラ歩いていました。(ヤマ散歩)

     

     

    すると、上記写真のような怪しい外観で、しかも、ファブリーズも効かないほどスパイス臭ただよう店を見つけました。

     

    これは、入らねばなるまい!(使命感)

     

     

     

     

     

     

    ということで、カレーいただきました。

     

    美味しかったです!

     

    特にチキンカレー。

     

    ホールスパイスがザクザク入っていて、薬膳カレー風の雰囲気さえ感じられる、私好み!

     

    立川「レインボウスパイス」さんです。

     

    これは、ぜひ何度か通わねばなるまい。

     

    こちら、食べログです。

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      女まみれ

      • 2016.12.14 Wednesday
      • 00:23

      意味深な記事タイトルですが、この山下が女性にモテまくっているなんてことは、起こりうるはずもなく。

       

      単に、最近、女声ヴォーカルのシンフォニックメタルを聞きまくっている、というだけの話です。すらりん

       

       

       

      最近、Within Temptationのコピーバンドで弾かせて頂いているのと、

       

      あと、あらためてNightwishのアルバム「Endless Forms Most Beautiful」に感動したこともあり。

       

      今一度、この方向性のバンドを聞き返してみたり、新規で開拓してみたりしています。

       

      …とは言え、私は作曲メインで聞くので、実は、女声ボーカルそのものに惹かれているわけでもないのだが。

       

      (私とて、たまには、歌声や演奏(楽器)に感動することもありますが。でも、私が最も感動・感銘・興味を覚えるのは、いつも作曲面です)。

       

       

       

      以下、感動した曲とかライブを、幾つかご紹介。

       

       

       

       

       

      カッコイイったらありゃしない。

       

      まずイントロが最高!

       

      歌メロも感涙の嵐。

       

      特にサビは、リフと歌メロが渾然一体となって、見事の一言です。

       

      オオサビは、もたついたストリングスが胸をえぐるようだ。(例えば3:20〜3:25あたりとか)

       

       

       

       

       

       

      カッコイイったらありゃしない、その2。

       

      大仰なオーケストレーションと合唱だが、あくまでメインは、シンプルな歌メロの良さだと思う!

       

      さっきの曲もこの曲も、どちらもコピバンで弾いてますが、このオーケストラ、キーボード一台で再現は無理です(笑)。

       

      彼らも、ライブでは弾いてなくて、オケは流してるっぽいです。

       

       

      ところでこのバンドは、一般的には「シンフォニック・ゴシック」と言われているので、

       

      私は初めて聴く時、大いにゴシック要素に期待して聴いてしまったのですが、

       

      全然ゴシックっぽい要素は無くて、非常に肩透かしでした!(期待外れにさえ感じた)

       

       

      ただ、曲の良さ・クオリティーの高さは素晴らしいので、聴き込むうちに、気に入りましたが。

       

      やはり、先入観で、変な期待や予想を持って聴いてはダメだな、と思い知らされました。

       

       

      そもそも「ゴシック」という用語・定義自体が非常に曖昧で、

       

      今となっては私も、音楽やファッションの世界で「ゴシック」と言ったら、必ずしも、歴史的に「ゴシック」と呼ばれる要素を指しているものではないと分かる。

       

      だが、以前はそのことが分かっていなくて、

       

      しかも私は、中世〜バロック音楽も実際に数多く演奏してきたので、余計に違和感を感じたものである。

       

      例えば、「ストリングス」「ブラス」「大オーケストラ」「大合唱」「ピアノ」というような要素は、

       

      むしろ19世紀以降の音楽の特色であり、中世・ゴシック時代やバロック時代には、そんなものは存在しなかったはず。

       

      (※ストリングスやブラスは、もちろん存在はしていたけど、現代の楽器と比べると、まだまだ音質・音量ともに貧相だった。曲調・フレーズ的にも、多くの人が「これぞオーケストラ!」と思うような、19世紀以降的な発想は、まだ存在していなかった)。

       

       

      Within Temptationは、上記のような要素が満載なので、サウンドそのものが、実はゴシックではないのだ。

       

      ヴォーカルの歌い方も、一見クラシックっぽいと思われる方もいるかもしれないが、実は、クラシックの発声ではないし、(多分)

       

      発声以上に、「節回し」が、非常に今風な要素も多い。

       

      素晴らしいバンドだし、素晴らしい歌唱であることは間違いないが、これを「ゴシック」とか「クラシカル」と呼ぶのは、個人的には、少し違和感あります。

       

       

      とは言え、前述したように、

       

      現代カルチャーにおける「ゴシック」の定義は、必ずしも、音楽や建築の歴史上のそれとは同じではないという、

       

      非常にややこしい事態となっているので、

       

      そういう意味では、このバンドを「ゴシックメタル」と呼びたい人がいらっしゃるのは、全然構わないのだが。

       

       

      そもそも個人的には、そういうカテゴリーとか区分けとか、どうでも良いですしね。

       

      上辺だけ気取ったゴシックとかファッションとかも、あまり興味ないです。

       

      個人的には、追求すべきは「中身」「内容」。

       

      要は、音楽性だと思っています。

       

       

      とは言え、「ファッションから入る」「形から入る」というのは、分からなくもないし、

       

      上辺の形・作法・ムードを真似ているうちに、内面・中身も昇華されていく現象も、充分、分かりますけどね。

       

       

       

       

       

       

      Epicaは、全アルバム聴いたわけではないです。(四枚くらい、CD持ってますが)。

       

      このライブ動画の曲は、私が聴いた中では、一番好きな曲です!

       

      アラビア風の始まりも良いし、2:00からのサビのメロディーが良いと思う!(裏のストリングスも良い)

       

      そして間奏というか、器楽パートが魅力的!

       

      4:04あたりから盛り上がり、4:36以降は、それこそ「ゴシック・プログレ」とでも名付けたいような音楽性!

       

      これは、自分もやってみたい方向性です!

       

      (その後はオルガンソロも飛び出し、7:42からサビ再現)。

       

       

      さて、Epicaに関しては、いまいち最近は聴く気になれなくて、

       

      それはなぜかと言うと、最近、あまりにもシンフォニックすぎる印象なので。(先入観かもしれないが)。

       

      上記動画の曲は、シンフォニックな要素もありつつ、あくまでバンドサウンドがメインだし、歌メロもサビが魅力的なので、とても心地良いです。

       

       

      個人的には、「シンフォニック」のほうがメインになってしまうと、少々萎えます。

       

      どう頑張っても、チャイコフスキーとかマーラーとかジョン・ウィリアムズとかの、神がかったオーケストレーションと比べると、(比べるものでもないのだが)、陳腐で中途半端に聴こえてしまうので。

       

      (※しかも、過度にシンフォニックすぎると、歌メロの良さが伝わりにくくなってしまう印象もあります)。

       

       

      そんなわけで、シンフォニック要素よりも、歌メロの良さやバンドサウンドを前面に押し出して欲しいなぁ、と思います。

       

      もちろん、私とは逆に、「シンフォニックであればあるほど好き」というリスナーもいらっしゃるでしょうし、いて良いと思いますが。

       

       

       

       

       

       

      最近、新規で聴き始めたバンド。

       

      鍵盤は、ちょっとモダンすぎる気もしてしまうが、全体的にとても好きな感じのサウンド!

       

      この動画、いいなあと思うのは、メインの歌い手とは別に、コーラス隊がいるところ!

       

      これは憧れるゥ!

       

      私も、やってみたいことの一つです。

       

       

       

       

       

      最後に、私が一番好きなバンドの一つ、Dark Moor、

       

      2ndアルバムと3rdアルバムは、全曲、本当に素晴らしいのだが、

       

      その中でも、最も好きな曲です。

       

      別格!!!!

       

      憎々しい感じの歌唱も素晴らしいけど、何と言っても楽曲!

       

      奇跡としか言えないレベルで素晴らしい…。

       

      2ndアルバムと3rdアルバムは、全曲このレベルなので、この時期、この作曲者さんには、この世ならぬ者が憑いていたとしか思えないです。

       

      神か悪魔かは分からないが。

       

      この二枚のアルバムは、明らかに人知を超えたことが起こったのだ。

       

       

       

       

      さて、本日の記事はそんなところです。

       

      そんなこんなで、私も、素晴らしい曲が作れるようになりたいです。

       

      毎日、少しずつでもそのための努力をしていきたいと、ますます思う今日この頃です。

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